【腎盂腎炎】女性に多い病気の話
2020/04/01
「じんうえん」で薬を飲んだ、おしっこを我慢したら「じんえん」になって熱がでて大変だった、など、割とよく耳にする言葉ですが、これらは、「細菌感染による急性腎盂腎炎」のことです。
腎盂腎炎とはどのような病気なのでしょうか。
腎臓で作られたおしっこが腎臓の中で集まる場所で起きる感染症です。 膀胱炎と似ていますが、膀胱炎はお腹の下の方、膀胱に起こる感染症。 腎臓はその上流で起こります。膀胱から逆流して腎盂腎炎を起こす場合と、腎臓にできた石(結石)による場合がほとんどです。
膀胱炎に似ていますが、違うのは、高熱が出たり入院が必要になったりと、重症になる頻度が高いことです。このため、受診したときに、点滴の治療を勧められることが多いかと思います。 自覚症状は、膀胱炎と違い、高熱が出たり、片方の腰が痛くなったりします。
吐き気や、だるさなど、風邪のような症状が起こることも少なくありません。 問診や診察、尿検査、エコー検査で診断できます。血液検査で、炎症の強さを調べることもあります。 治療は、抗生物質の飲み薬や点滴、結石の治療が必要な場合には、炎症が落ち着いてから受けていただくことが多いですが、程度によっては並行して治療が必要な場合もあります。